7月某日。
ボクサケスタッフ+メンバー有志+久保田晃杜氏@久保田酒造の8名は、
静岡県藤枝市を訪れました。
まず向かったのは、青島酒造。
大井川の伏流水に恵まれた環境で、
銘酒「喜久酔」を醸している酒蔵です。
純米大吟醸も本醸造も
分け隔てなく手間暇かけてつくるのがモットーで、
かつて、ほかの有名蔵元が、
「喜久酔の特別本醸造は、うちの大吟醸よりおいしい」
と絶賛してしまった話は、あまりに有名。
ちなみに特別本醸造の下には、
「日本一おいしい普通酒」と言われる普通酒もあります。
久保田杜氏にとっても、
青島酒造は「一番見学してみたい酒蔵」だったそうで、
古いのに手入れが行き届いて清潔感あふれる作業場や、
すべてのお酒を低温熟成させている倉庫などを拝見し、
そして生産量の少ない貴重なお酒も試飲させていただき、
チームボクサケは、シアワセな気分で田んぼへ。
そう、今回の藤枝遠征の主目的は、田んぼ見学。
青島酒造に山田錦を納めている、松下明弘さんの田んぼです。
無農薬&有機発酵肥料で栽培する山田錦は
いまや「松下米」と呼ばれるほどの別格クオリティーで、
精米歩合50%の純米吟醸には、
「喜久酔 松下米50」という名が冠されています。
今回、松下さんとお会いできることになったのは、
ボクサケを主催する「NPO西湘をあそぶ会」原代表が、
「松下さんに山田錦のお話をお伺いしたいんだけど、誰か知っている方いませんか?」
みたいなことをツイートしたのがキッカケ。
すると、なんと、松下さんご本人からお返事があったのです。
まさに、キセキ。
ツイッターの大海原を漂っていた手紙入りの小さなボトルを
たまたま、松下さんが見つけて拾いあげてくれたんですから。
松下さんは、喜久酔の酒蔵と田んぼの見学を快諾してくれました。
地元の青島酒造に「酒米を作らせてください!」と飛び込み、
山田錦の栽培をはじめてから15年。
雑草が好きな空気や栄養分を与えないように試行錯誤を繰り返し、
魚粉をブレンドした有機肥料、表面だけ行う田起こし、
雑草が生えない環境作りなど、
松下スタイルの無農薬有機栽培の方法を確立してきたそうです。

酒造好適米のなかでも栽培が難しい、
山田錦というじゃじゃ馬を自在に操っている松下さんから、
その難しさと奥深さ、楽しさを教えていただいているうちに、
ひとりの農業者の類い希なる情熱と温かい人柄に触れているうちに、
ぼくらの気持ちは、ひとつになっていきました。
ボクサケは来年から、山田錦に挑戦します。
有機栽培の安心安全な米。削っても割れない、しっかりした米。
もろみの中ですぐ崩れずに踏ん張ってくれる米。
そしてもちろん、極上のうま味と香りを醸し出してくれる米。
そんな松下さんの山田錦に1歩ずつ近づくことを目指して。

